27 December 2006

ここ一週間のサッカーニュース

◯12月20日(水)
レクレアティボ天国への3発
 リーガエスパニョーラ(スペイン1部リーグ)の話。かの名門レアルマドリーが、今季昇格したばかりの格下レクレアティボをホームに迎え入れる。
 しかし試合当日、レクレアティボ・サポーターの乗った移動バスに不幸な事故が。
 それを聞いたレクレアティボの選手・スタッフは試合延期を申し入れるが認められず……。
 映画や小説のような不幸な現実。レクレアティボの選手たちはどう闘ったか。

◯12月22日(金)
バルサがクラブW杯で泣いた日本少年捜し
 17日に行われたクラブW杯・決勝戦で南米代表インテルナシオナルに敗れた欧州代表バルセロナ。
 そのバルセロナの敗戦に胸を痛めた一人の日本人少年がいたらしい。その子の写真がスペインの各紙に掲載されたことから、少年は一躍時の人に。
 バルセロナは、このクラブ愛に満ちた少年を探し出す。

◯12月23日(土)
親子Jを目指しマルコが横浜FCに挑戦
 この記事での注目は下の段落の2行目。カズのいとこのMF納谷伊織(24)。小中の同級生。
 ブラジルのクラブに行ってたんだけど、帰国して横浜FCの試験を受けたらしい。受かったらいとこでプレーできるけど、高木監督が「厳しい」と言っているのが気になる…。

◯12月24日(日)
スペイン紙掲載で話題のレオ君見つかった
 バルサが探していた日本人少年に素敵なクリスマスプレゼント。バルサ側は少年・レオ君(6)を見つけ出し、バルセロナに招待する意向。キャプテンのDFプジョルも大歓迎の姿勢で、「来たらユニフォームをプレゼントする」と言っています。
 しかしこのレオ君、実は試合開始前にもロナウジーニョに「オラ、ロナウジーニョ!」と話しかけていた事が判明。6歳にしてロナウジーニョにスペイン語で話しかけるとは、もしかして今の内から海外でのプレーを目指しているサッカー少年だったりして…。その度胸に巧です

◯12月26日(火)
U19伊藤翔、グルノーブルへ
 アーセナルの名将・ヴェンゲルを惚れ込ませた高校生・伊藤翔(18)が、高校卒業後、リーグ2(仏2部リーグ)のグルノーブルに入団することが決定。
 高校から直接海外クラブに行くのは初めてではないだろうか。以前、菊地直哉(現ジュビロ)が高校から直接オランダへ渡ることが期待されたが、結局叶わず。伊藤翔が日本サッカーに新風を吹き込むことになる。
 しかし本当にレッズに行かなくて良か(略

◯12月27日(水)
ハット……_| ̄|○
スッキリ……_| ̄|○

ジェフリー君

 二夜連続でNHKの深夜放送、BSドキュメンタリー「アジアに生きる子どもたち」を見た。
 今夜はおばあちゃんの面倒を看ながら介護士を志す14歳のフィリピン人・ジェフリー君の話。
 学校に通いながら働いて、夜遅くなるとおばあちゃんに怒られ、ダメな兄と口論し……こうして文字にするとありがちなパターンに感じられるかもしれないけど、映像で見るとその大変さは正に筆舌に尽くし難い。

 介護士になるための研修でジェフリー君はある気難しいおばあちゃんの担当になる。そのおばあちゃんは施設のヘルパーさんがいくら言っても外に散歩に行かない。担当になったジェフリー君とそのパートナーの女の子に冷たい言葉を浴びせる。でもジェフリー君もパートナーの女の子も、おばあちゃんの言う通りに黙々と働く。
 正直、14歳に見えない。

 この研修のせいで家に帰るのが遅くなって本当のおばあちゃんに怒られるんだけど、くたくたになって帰ってきたジェフリー君に、
「どうしてこんなに遅くなったの!?私が病気だということを忘れたの!?私がおまえを待っていることを忘れたの!?」
 と怒りをあらわにする祖母。一生懸命勉強してきたジェフリー君にはあまりにも酷な言葉。
 いつもは学校を早退してまでおばあちゃんの様子を看に帰るほどの孝行孫。おばあちゃんの面倒を全然看ない兄と口論するほどおばあちゃんの心配ばかりしているジェフリー君。しかも遅くなることは前日に言ってあったのに。
 そのジェフリー君が、「本当に勉強していたんだ」と弁明すると、おばあちゃんの決定的な一言。
「信じるもんか!」
 もういたたまれなくなって、カメラマンのやつ、ジェフリー君の代わりに説明しろよと思いました。
 ジェフリー君はそれでも声を荒げたりすることはなく、学校のカリキュラム表を見せてようやく信じてもらえたんだけど、さすがにヘコんでいるようでした。

 でも本当にすごいのはここから。

 おばあちゃんとのやりとりが終わった後、ジェフリー君は取材者の質問にこう答えます。
「感情が爆発しそうになりました」
 実に冷静にこう言ったんです。ん〜、俺が書くと何か伝わらないな。
 あんなにつらい出来事があったのに、叫んだり泣いたりもせず、取材に対して実に大人の対応をしたんです。要するに、日本人の感覚で、一般の14歳だったらこんな場合どう答えるでしょう?まぁカメラに視線も合わせずにこんな感じでスネるでしょう。
「昨日遅くなるって言ったのに……何だよ、ちゃんと覚えてろよ!」
 あまりスレていない子でこんな感じだと思います。それをジェフリー君はこう答えたのです。
「感情が爆発しそうになりました」
 …どうですか?俺が受けたインパクトが少しは伝わったでしょうか。何のインタヴューだよと思いませんでしょうか。一歩間違えれば何かの報告レポートです。
 14歳でこの精神の成熟度。そりゃ研修先のおばあちゃんが意地悪を言っても愚痴の一つもこぼさないわけです。

 研修先に話を戻します。
 ジェフリー君とパートナーの女の子は、何と、最終的におばあちゃんを外の散歩に連れ出すことに成功したのです!「何で私が散歩になんか行かなきゃならないのよ!」と言っていたおばあちゃんをです。
 気難しいおばあちゃんの孫の話を聞いたり、言われた仕事を全部やっている内に、二人はとうとうおばあちゃんの心の氷を溶かすことに成功したのです。

 そして、研修最後の日、どんなに忙しくても、実のおばあちゃんにつらく当たられても、決して涙を見せなかったジェフリー君が、最後に泣いたのです。
 「研修の別れ際に悲しそうな顔を見せたらダメ」という教えがあるらしいので、一生懸命我慢はしていましたが、それでも涙がこぼれてしまいます。ジェフリー君はおばあちゃんに最後の言葉をかけます。
「いつも笑顔でいて下さい。時々は外に出て散歩して下さい。何でも自分でやろうとせず、もっと人に頼って下さい」
 意地悪だったおばあちゃんも、泣きました。泣きながら、「出ていく前に床をきれいにしてってね」と現金なことを言います。
 俺はテレビを見ながら何じゃそら!と心の中で突っ込んだけど、ジェフリー君と女の子はさすが、涙を拭きながら喜んで床掃除をやるわけです。
 涙を隠しながら、最後の部屋を出ていったジェフリー君は、カメラに「優しくしてあげられて良かったです」と何とも慈愛に満ちたコメント。

 いやぁ、負けますね。これは俺を含めて日本の一般的な子どもたちは敵わないと思いました。
 本当に、「学ぶ」とはこういうものだと思いました。すごい。
 俺も一応、教育機関で学べる期限が決まっている身。ジェフリー君の域には達せていないかもしれないけれど、学べる内にできる限り学びたいと、ここ最近ずっと思いながら過ごしています。
 去ろうとしているものにしか実感できないものがあると思います。俺はそれにちんけなプライドを見出して、ここ何ヶ月も暮らしてきたけど、ジェフリー君を見て俺がとんだ甘ちゃんだと気付かされました。
 「学びたくても十分に学べない」という、ジェフリー君からしたら、俺はとてつもなく恵まれた環境にいます。ところがマインドはどうでしょう、俺よりジェフリー君の方がよっぽどハングリーです。
 もちろんこのまま負けているわけにはいきません。ジェフリー君に負けないよう、残された時間をできる限り濃密に過ごすつもりです。どこに出ても恥ずかしくない人間になるために。

24 December 2006

ぴっ……

ぴあのを買った!!

ヤマハの電子ピアノ!!



昨日の話だけど(´・ω・`)


そして届くの水曜以降だけど(´・ω・`)

22 December 2006

王者の証明

 ちょっと遅くなったけど興毅。当日の夜、わざわざ渋谷の先パイん家まで行ってその先パイが録画したのを一緒に観戦しました。

 前回、悲願の世界ベルトを手にしたものの、「疑惑の判定」として世間に全く認められなかった。俺もそれを観てて(そん時も先パイと一緒に観てたな)興毅の負けだと思った。
 もともと過激なキャラだから、良い時はもの凄く人気者だけど、一度それがコケると本当に掌を返したように叩かれる。
 まったくベタベタだね。
 「言葉遣いが悪い」とか何とか、そういうリングの外の事なんかどうでも良いよ。そんなこと引っ張りだしてバッシングするんじゃないよまったく。ボクサーはリングの上、サッカー選手だったらピッチの中でのパフォーマンスが良ければそれで良い。外でのことはリングの上やピッチの中に影響を及ぼさなければどうでも良い。
 まぁ亀田家はそういう輩を相手にしなかったからそれで良いんだけどね。

 亀田は現在、日本にもう一度"ボクシング黄金時代"をもたらす可能性のあるスター性を唯一持つ存在だと思う。
 興毅はインファイトもアウトボックスもできるし、ディフェンスも良い。ボクサーとしてとても良いバランスを持っている。
 大毅はこてこてのインファイター。パンチ力は三兄弟1。ただ器用さは無く、まだ強い相手と闘ってないので真価はこれから。ただ、キャラクターは3人の中で一番明るく、人気を取りやすい。意外と絵を描いたりピアノを弾いたりするのがカワイイという声も。分かりやすさが長所。
 知毅は観たことはないがアウトボクサーで、センスは三兄弟1らしい。
 つまり「しっかり者の長男はボクサーファイター、やんちゃな次男はファイター、天才肌の三男はボクサー、そして彼らをまとめユニークな練習方法をあみだす父親」という分かりやすい構図に、規格外の言動やキャラクター、そして伴う実力。
 現在の日本ボクシング界を大衆レベルで盛り上げるなら亀田家しかいない。

 そんな亀田家の特攻隊長・興毅の命運を賭ける試合だった。これで納得のいく結果が出なければ亀田ブランドの崩壊は深刻なものになる。KOで勝つか、それか俺は試合の数日前のドキュメンタリー番組で今度はアウトボクシングで行くという情報を知っていたから、3-0の判定勝ちか。
 そういうわけでわざわざ先パイん家まで観に行ってきたわけです。

 長い前置きになりました。試合の中身に入りましょう。

◯【WBA世界ライト・フライ級タイトルマッチ12回戦 亀田興毅vsフアン・ランダエタ】
 〜2006年12月20日 有明コロシアム〜
 1Rは慎重な立ち上がり。俺は無難な内容に終始したように見えた。
 2、3Rぐらいはランダエタの巧さが目立つ。興毅は思っていたほど足を使わない(アウトボックスしない)。というわけでランダエタのラウンドもあった。
 4R、興毅のボディが炸裂!!ランダエタが明らかに分かりやすく腹を押さえる。そんなに分かりやすく痛がって良いのか?
 4Rぐらいからだんだん足を使うようになってきて、ラウンドを重ねるごとにギアが上がっていく。
 時々クリーンヒットが見られるようになる。ランダエタはスピードが無いため、付いて行けない。しかしテクニックと老獪さがあり、なかなか興毅に決定的場面を作らせない。興毅のボディは効いているようなのだが、さすがランダエタといった感じ。
 終盤、ランダエタをロープに追い詰める場面が見られる。4R以降はランダエタのラウンドは無いだろう。
 10Rを終えた頃、興毅の勝利をほぼ確信する。
 11・12R、もっと攻めても良いと思った。ランダエタに危険さが見られず、興毅も30%ぐらいの力でやってるような印象だったので、KOを狙いに行っても良いんじゃないかと。しかし、興毅はアウトボクシングに徹したようだった。
 最終12R、レフェリーが興毅に減点1を与える。ロープに詰めるシーンが見られ、試合終了。結果は判定へ。

 減点がありながらも、興毅の圧勝。3-0。点差も大きく開いた。
 最後もっとKOを狙いに行っても良かったんじゃないかとも思うが、アウトボクシングも高いレベルでできることを示したのは素晴らしかった。最近はインファイトが目立っていたから。興毅は大毅と違ってインもアウトもできる、万能型ボクサーである。それを改めて示した。
 「これを見てまだブーブー言うやつは言わせておけば良いよね」というのが俺と先輩の意見だ。
 ランダエタは強かった。巧くて老獪で、20歳のボクサーが相手とするにはすごく嫌なボクサーだった。決定機も作らせなかった。でも興毅はそれをも上回るスピードと試合運びを見せた。余力を残しての圧勝だったと思う。
 チャンピオンの証明はできたから、次は本来のフライ級に戻って、2つ目のチャンピオンベルトを期待したい。

20 December 2006

俺すごくね?

予想(というか希望)的中